廊下が寒い原因4選|起こる問題と対策・費用や補助金も解説

冬の朝の一戸建ての廊下と、階段の上り口と結露した突き当たりの窓 断熱・窓リフォーム

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・リビングは暖かいのに、ドアを開けた瞬間に体がすくむ
・廊下にマットを敷いてみたけれど、冷たさが変わらない
・夜中にトイレへ向かう親が、寒い廊下を通るのが心配

廊下は暖房を置かない場所なので、寒くて当たり前と思われがちです。
毎年、上着をはおって通り過ぎている方も多いと思います。

マットやヒーターを足しても、冷気の入口がそのままでは足元の冷えが残ります。

廊下の冷気は、床下・階段・玄関・窓の4か所から入ってきます。
入口によって、効く対策と費用が変わります。

先に結論をまとめました。

・床全体が冷たいなら床下、階段の下が冷たいなら2階からの冷気を疑う
・工事なしなら、階段と玄関の境にカーテンを付けるところから
・床下の断熱は、床下に潜れるかどうかで費用が大きく変わる

この記事では、寒い廊下をできるだけ費用をかけずに暖かくしたい方に向けて解説します。
工事をしない対策から、床下の工事と補助金の使い方まで1本にまとめました。
ぜひ最後までご覧ください。

廊下が寒い原因4選

廊下の床下・階段・玄関・窓という4か所の冷気の入口を示した図

廊下の寒さは、床下・階段・玄関・窓から入った冷気が、暖房のない通路にたまって起きます。

4つの原因は、手で触る場所を変えると見分けられます。
触った感覚だけで決めず、室温と床の表面温度を分けて測ると、入口が絞れます。

原因1|廊下の床下から上がる冷気

廊下の真ん中、外壁際、玄関寄りの床を触り比べて、どこもまんべんなく冷たければ床下の冷えです。
冷えは足の裏から来ます。

古い一戸建てでは、床下の断熱材が薄いか、入っていないことがあります。
入っていても、ずり落ちてすき間ができているケースもあります。

廊下は両側を壁にはさまれた場所です。
壁の下が床下とつながった造りだと、床下の冷たい空気が壁の中にも入り込みます。

洗面所や台所の床下点検口から懐中電灯で照らすと、断熱材があるか、ずれていないかが分かります。

居間や寝室の床が冷たいときの対策は、こちらでまとめています。

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原因2|階段から降りてくる2階の冷気

階段の下に立ったとき、上から冷たい空気が降りてくるなら、2階で冷えた空気が流れてきています。
冷えた空気は下へ流れます。

2階の廊下や窓で冷やされた空気は重く、階段を伝って1階の廊下へ下りてきます。
階段の上り口に扉がない間取りだと、1階と2階がひと続きの空間になります。

2階の廊下に窓があるか、階段の先がどこまでつながっているかも確かめておきます。
階段の一番下と一番上に温度計を置くと、冷気の流れが数字で分かります。

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原因3|玄関から流れ込む冷気

玄関に近いほど床が冷たく、ドアの下や枠から風を感じるなら、玄関の冷気が廊下へ流れ込んでいます。
玄関は家の中でも冷えやすい場所です。

玄関ドアは、パッキンが傷むと下端や枠のまわりにすき間ができます。
郵便受けのまわりから風が入ることもあります。

土間と廊下のあいだに建具がない間取りだと、土間で冷えた空気がそのまま廊下へ広がります。

ドアを閉めた状態で、ドアの下端と郵便受けに手をかざすと、すき間風かどうかが分かります。

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原因4|廊下の窓から落ちる冷気

廊下の窓の下に立つと足元が冷たいなら、窓から冷気が落ちてきています。
窓まわりの冷えは2種類あります。

  • すき間風=サッシのすき間から、外の空気が入ってくる
  • ガラスの冷え=冷たいガラスに触れた空気が冷やされ、床へ下りてくる

すき間風ならすき間をふさぎ、ガラスの冷えなら窓の断熱を考えます。
どちらかで、打つ手が変わります。

窓を閉めて枠のまわりに薄い紙を近づけると、見分けられます。
紙が揺れればすき間風、揺れずに足元だけ冷たければガラスの冷えです。

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廊下が寒いと起こる問題

結露水がたまった窓台と、黒ずみが出た額縁とクロスの取り合い

寒い廊下は、寝室からトイレへ向かう夜中の移動で、体に負担をかけます。

寒い廊下が招く問題は、体への負担、結露、暖房費の3つです。
どれも冬のあいだ毎日続きます。

部屋との温度差によるヒートショック

暖かい部屋から冷えた廊下へ出ると、急な温度の変化で血圧が大きく上下します。
この体への負担が、ヒートショックと呼ばれるものです。

廊下は毎晩の通り道です。
国の調査では、床付近の室温が低く、部屋どうしの温度差が大きい家ほど、血圧が高いと報告されています。

同じ調査で、就寝前の室温が低い家ほど、夜間頻尿のリスクが高いことも分かっています。
(出典:国土交通省「住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する調査の中間報告(第3回)」)

廊下の先には浴室もあります。
消費者庁の資料では、2024年に浴槽内で亡くなった65歳以上の方は7,363人です。
同じ年代の交通事故死の3倍を超えています。

寝室とトイレの前に温度計を1つずつ置くと、夜中に通る道の温度差が数字で分かります。

廊下の窓や北側の壁の結露とカビ

冷えた廊下の窓や壁に、部屋から流れてきた湿った空気が触れると結露します。
北側の廊下は日が当たらず、乾きにくい場所です。

窓の結露水が窓台を伝い、床まで濡らしていることがあります。
壁際に置いた棚の裏も、空気が動かず湿ったままになります。

朝の窓台が濡れていれば結露です。
冬の朝に窓台と棚の裏を手で触ると、濡れているかどうかが分かります。

部屋の暖房費のかさみ

廊下が冷えていると、部屋のドアを開けるたびに暖かい空気が逃げていきます。
入れ替わりに、冷たい空気が部屋へ入ってきます。

部屋の暖房は、そのぶん長く動き続けます。
廊下まで暖めようとドアを開けたままにすると、運転時間はさらに延びます。

ドアの開け閉めで熱が逃げます。
閉めたドアの下に手を当てると、廊下の冷気が入ってきているかどうかが分かります。

工事なしでできる廊下の寒さ対策

住宅廊下の手すり

工事をしない対策は、冷気の入口をカーテンで仕切り、人が通る時間だけ足元を暖める考え方です。

どれも今週末に始められるものです。
床下や窓から入る冷気そのものは止まらないので、効き目には限りがあります。

廊下に間仕切りカーテンを付ける

一戸建ての廊下で、階段の上り口に付けた厚手の間仕切りカーテン

間仕切りカーテンは、階段の上り口と、玄関と廊下の境に付けるのがおすすめです。
どちらも冷気が入ってくる入口です。

冷気は床をはうように流れるので、裾が床近くまで届く丈を選びます。
厚手の生地なら、さらに冷気を通しにくくなります。

通販の価格は、既製品で2,000〜5,000円前後です。
突っ張り棒付きやサイズオーダー品は、6,000〜15,000円前後になります。

階段の上り口に付けるときは、手すりや照明のスイッチにかからない位置にします。

付ける場所の幅と天井までの高さを測っておくと、合うサイズがすぐに分かります。

廊下にマットを敷く

一戸建ての廊下に敷いた、滑り止め付きの細長いマット

廊下にマットを敷くと、床の冷たさが足の裏に伝わりにくくなります。
素足で歩く家ほど違いが出ます。

廊下用の細長いマットのほか、必要な枚数だけ並べられるタイルカーペットもあります。
幅80cm・長さ240cmの化繊のマットなら、通販で5,000〜8,000円前後です。

マットの端がめくれると、つまずく原因になります。
裏に滑り止めが付いたものや、端が薄く仕上げてあるものを選びます。

今の廊下の長さと幅を測っておくと、敷きたい範囲に合うマットを選べます。

人感センサー付きのヒーターを選ぶ

一戸建ての廊下で、トイレのドアの前に置いた人感センサー付きの小型ヒーター

廊下は人が通る時間が短い場所です。
人感センサー付きのヒーターなら、人がいるときだけ動くので電気のむだが出ません。
置き場所は、トイレや脱衣所の前など、立ち止まる場所です。

通り過ぎるだけの数秒では、廊下全体は暖まりません。
通販の価格は4,000〜8,000円前後が中心で、強運転の消費電力は600〜1,200Wほどです。

コンセントがないからと、隣の部屋から延長コードを引くのは避けます。
コードが通路を横切ると、足を引っかけたり、ドアにはさんだりします。

延長コードや電源タップの容量を超えて使い、火災になった事故も報告されています。
延長コードを使えるかどうかは、ヒーターの取扱説明書に書いてあります。

買う前に、置きたい場所の近くのコンセントの位置と、通路の幅を確かめておきます。

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工事で直す廊下の寒さ対策

リフォーム工事中の養生と工具

工事の費用は、床下点検口から廊下の下まで潜れるかどうかで大きく変わります。

この章の要点
  • 床下に潜るには、有効高さ40cm程度が目安
  • 床下の調湿材は、防蟻処理の代わりにはならない
  • 内窓の補助金は、廊下の窓1か所では下限に届かないことがある

床下から手を入れる工事を2つ、窓の工事を1つ並べました。
費用と補助金は、次の章の一覧で比べられます。

廊下の床下に断熱材を入れる

一戸建ての床下で、床の裏の木の骨組みのあいだに入れた断熱材

床下に人が潜れる家なら、床を剥がさずに、下から床の裏へ断熱材を入れられます。
足元の冷えに直接効く工事です。

潜れる高さは、地面から床の下の木材まで、有効高さで40cm程度が目安です。
点検口から入れても、配管や基礎にふさがれて廊下の下まで届かないことがあります。

次のような家では、床を剥がす工事を検討します。

  • 床下が低い、または配管や基礎で廊下の下まで行けない
  • 床板や下地が腐っている、シロアリの被害がある
  • 廊下の床を張り替える予定がある

点検口を新しく開ければ届く場合もあるので、「潜れないなら全部剥がす」とは決めつけません。
壁の下から床下の冷気が入る造りなら、気流止めという部材も一緒に入れます。

気流止めは、床下換気口をふさぐ工事とは別物です。
見積もりのときに「廊下の下まで潜れるか」「気流止めも入っているか」を聞くと、工事の範囲が分かります。

床下に調湿材を敷く

一戸建ての床下の地面に、袋入りの調湿材を並べて敷いた様子

※写真はイメージです。

床下の湿気が気になる家なら、床下の地面に調湿材を敷きます。
断熱材を入れるために床下へ潜るとき、一緒に頼むと手間が1回で済みます。

調湿材には、木炭やゼオライトといった材料が使われます。
まわりの湿度に合わせて、湿気を吸ったり出したりする材料です。

床下が乾くと、湿気を好むシロアリが住みにくい環境に近づきます。
ただし、調湿材は防蟻処理の代わりにはなりません。
防蟻処理は別に要ります。

調湿材そのものに、廊下を暖める働きはありません。
寒さ対策の中心は断熱材で、調湿材は床下の湿気対策として考えます。

水漏れや雨水の入り込みがあると、調湿材だけでは湿気が抜けません。
敷く前に、床下に水が入ってくる原因がないかを点検してもらいます。

廊下の窓に内窓を付ける

住宅の内窓

廊下の窓の冷えには、今の窓の内側にもう1つ窓を付ける内窓が効きます。
すき間風とガラスの冷えを、まとめて和らげられます。

窓まわりの工事なので、床や壁を壊さずに付けられます。
小さな窓なら、半日ほどで終わることが多い工事です。

内窓は、国の補助金の対象です。
ただし補助金は、合計5万円以上でないと申請できません。

廊下の小さな窓1か所だけでは、この下限に届かないことがあります。
寝室や脱衣所など、ほかの寒い窓とまとめて見積もると、下限を超えるかが分かります。

内窓のデメリット4選|二重窓で後悔しない選び方を建築士が解説
内窓(二重窓)のデメリットは開閉と掃除の二度手間・窓枠の出っ張り・費用。効果を感じない失敗の原因と、後悔しない選び方を現場を見てきた二級建築士が解説します。

廊下の寒さ対策にかかる費用の目安一覧

リフォームの見積書と電卓

床下の断熱は、床下から潜れれば数十万円、床を剥がすと100万円を超えることがあります。

工事なしの対策と工事を、費用・工期・使える補助金で一覧にしました。

対策費用の目安工期使える補助金
間仕切りカーテン2,000〜15,000円前後―なし
廊下のマット5,000〜8,000円前後(80×240cm)―なし
人感センサー付きヒーター4,000〜8,000円前後―なし
床下から断熱材を入れる約50㎡で15万〜60万円1〜3日みらいエコ住宅2026(条件あり)
床を剥がして断熱材を入れる約50㎡で110万〜200万円3〜7日みらいエコ住宅2026(条件あり)
床下に調湿材を敷く1坪1.5万〜2.5万円の例半日ほどの例なし
廊下の窓に内窓を付ける小さな窓1か所で6万〜12万円前後半日ほど先進的窓リノベ2026

床下の断熱の費用は、断熱工事の会社が公開している1階約50㎡の目安です。
廊下だけの小さな工事でも、最低工事費がかかるので面積の割に高くなります。

調湿材は、施工会社が公開している事例の金額で、相場とまでは言えません。
どれも家の造りで変わるので、見積もりで確かめます。

補助金は、国の2つの制度が廊下の工事に関わります。
どちらも、申請は登録した事業者が施主の代わりに行います。

先進的窓リノベ2026みらいエコ住宅2026
廊下で使える工事内窓床の断熱
補助額小さな窓1か所で22,000〜36,000円使う断熱材の量で決まる
申請できる下限補助額の合計5万円以上補助額の合計5万円以上
使うための条件窓の性能で金額の区分が変わる窓のある部屋で、窓と床・壁などの断熱をセットで行う
申請する人登録した窓リノベ事業者登録したみらいエコ住宅事業者
期限工事の着手が2026年12月31日まで予約が2026年11月16日まで

内窓の補助額は、一戸建てで窓の大きさが小(0.2〜1.6㎡)の場合です。
(出典:環境省「先進的窓リノベ2026事業」内窓設置)

床の断熱は、床の工事だけでは補助金の対象になりません。
窓のある部屋を1つ選び、その部屋で窓と床や壁の断熱をセットで行うのが条件です。

廊下は窓のある部屋に数えられないので、居間や寝室の工事と組み合わせることになります。
(出典:国土交通省「みらいエコ住宅2026事業」リフォーム)

2026年10月2日時点で、予算の使われた割合は窓リノベが26%、みらいエコ住宅が8%です。
どちらも予算がなくなった時点で受付が終わります。

この冬に床の工事を考えるなら、予約の期限より前の11月上旬には見積もりを取っておきます。
「補助金を使える組み合わせか」を聞くと、使える制度がその場で分かります。

まとめ|廊下の寒さは入口を絞ると安く止められる

寒い廊下も、冷気がどこから入るかが分かれば、お金をかける場所を絞れます。

・床下・階段・玄関・窓のどこから冷えるかを、触って測って確かめる
・寒い廊下は、夜中のトイレへの移動で体に負担をかける
・工事なしなら、階段と玄関の境のカーテンとマットから
・ヒーターは人感センサー付きを、延長コードを使わずに置く
・床下の断熱は、潜れるかどうかを先に確かめて見積もる

廊下の寒さは、床下の点検口をのぞくだけで原因が見えることがあります。カーテンやヒーターを買う前に、一度床下の断熱材を確かめてもらうのがおすすめです。

廊下の先にある脱衣所の寒さについては、こちらでも書いています。

脱衣所が寒くなる理由とは?|おすすめの寒さ対策5選・費用や補助金
脱衣所が寒い原因は、窓だけとは限りません。内窓・床下の気流止め・暖房機・浴室ドア・換気の5つを、現場で効く順に並べて解説します。浴室ドアのガラリを塞いではいけない理由と、工事費の目安・補助金も。

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