リビング階段で後悔4選|その寒さ、犯人は階段ではない

仕切りのないリビング階段のあるリビング 内装リフォーム

※本ページにはプロモーション(広告)が含まれています。

・暖房をつけても足元が寒くて、リビングがなかなか暖まらない
・テレビの音も揚げ物のにおいも、2階まで上がってしまう
・今から階段を仕切れるのか、いくらかかるのかが分からない

リビング階段について調べ始めるのは、その家で最初の冬を越したあとという方が多いです。住み始めた春や夏は「開放感があっていい」と感じていたのに、12月を過ぎたころから急に気になり出す。後から仕切りたいという相談も、冬に集中します。

結論から言うと、リビング階段の後悔は次の4つにほぼ集約されます。そして現場でよくある遠回りが、寒いのは階段のせいだと決めつけて、いきなり20万円、30万円の建具を作ってしまうことです。

あとから仕切れるかどうかは、見積もりを出す前の現地調査で決まります。

リビング階段の後悔は「寒さ」「音とにおい」「プライバシー」「後から仕切れない」の4つ。仕切りの商品を選ぶ前に、本当に階段から冷気が来ているのかを確かめるのが先です。

後悔実際に起きること打てる手
寒い暖めた空気が2階へ抜け、足元だけ冷える階段口を仕切る/窓の断熱を見直す
音とにおい会話・テレビ・揚げ物が2階の部屋まで届く階段口を仕切る/換気の使い方を変える
プライバシー来客中に2階へ上がりにくい階段口を仕切る(別の動線はまず作れない)
仕切れない下地や袖壁がなく、希望の商品が付かない下地と戸を逃がす寸法を先に現地で確認する
  1. リビング階段で後悔が集中するのは、暖めた空気が階段から2階へ抜けるから
  2. 後悔1|暖房が効かず、冬のリビングが寒い
    1. 設定温度を上げても、足元だけは暖かくならない
    2. 冷気の出どころが、階段ではなく掃き出し窓のことがある
    3. 築年数が古い家は、床際のすき間も疑ってみる
  3. 後悔2|テレビの音と料理のにおいが2階まで上がる
    1. 1階の生活音が、2階の勉強部屋と寝室に届く
    2. 調理のにおいは、2階の布団と衣類に残る
  4. 後悔3|来客中と子どもの成長でプライバシーが消える
    1. 来客中は、2階に上がるのも下りるのも気をつかう
    2. 顔を合わせられる利点は、子どもが小さいうちだけ
  5. 後悔4|後から仕切ろうとしても「付く家」と「付かない家」がある
    1. 天井に下地がなければ、ロールスクリーンは固定できない
    2. 引き戸は、戸を逃がす壁がなければ付けられない
    3. 回り階段は、下ろしても三角のすき間が残る
    4. 手すりとスイッチの干渉は、写真では見落とす
  6. リビング階段の寒さ対策は、商品選びより順番で決まる
    1. まず、仮のカーテンで数日塞いで体感を確かめる
    2. 次に、下地と逃げ寸法を現地で見てもらう
    3. 最後に、どこまで止めたいかで商品を選ぶ
    4. 費用は、下地をどこまで触るかで倍近く変わる
  7. リビング階段をやめた方がいいのは、どんな家か
  8. まとめ|リビング階段の後悔は、順番を守れば減らせる

リビング階段で後悔が集中するのは、暖めた空気が階段から2階へ抜けるから

マンションのリビング

リビング階段の家では、エアコンで暖めた空気が階段の上り口から2階ホールへ抜けていきます。寒さも音もにおいも、出どころはこの1本の通り道です。

廊下と扉で仕切られた家なら、暖めた空気はその部屋の中で回ります。リビング階段の家はリビングと階段と2階ホールを足した1つの空間を暖めることになるため、部屋の広さで選んだエアコンでは容積に対して能力が足りません。しかも階段を通って上がるのは、暖気だけではないのです。

  • 暖めた空気(上へ)と、冷えた空気(下へ)
  • テレビの音、話し声、来客の笑い声
  • 料理のにおい、とくに揚げ物と焼き魚

別々の不満に見えて、原因は1つです。だからこそ対策も「階段の上り口をどうするか」に集約されます。まずは、いちばん相談の多い寒さから見ていきましょう。

後悔1|暖房が効かず、冬のリビングが寒い

住宅の内窓

リビング階段の寒さで多いのは、足元だけが冷たいまま設定温度と電気代だけが上がっていくパターンです。ただし、冷気の出どころが階段とは限りません。

設定温度を上げても、足元だけは暖かくならない

天井の近くは暖まっていても、床の近くは冷えたまま。人が体感するのは足元なので「効いていない」と感じます。そこでエアコンを強くすると、暖まった空気はさらに勢いよく階段を上っていく。電気代だけが上がって、体感はほとんど変わらないという状態です。まずはサーキュレーターを階段の上り口に向けて回し、空気を1階へ押し戻すところから試してみてください。

冷気の出どころが、階段ではなく掃き出し窓のことがある

現場でよくあるのが、この取り違えです。ガラス面で冷やされた空気は床に沿って足元へ流れてきます。コールドドラフトと呼ばれる現象で、階段のそばに座っていると階段から来ているように感じますが、実際の出どころは南側の大きな掃き出し窓だった、というケースがあります。この場合、階段を塞いでも「少しマシになった気はするけれど、まだ足元が寒い」で終わります。窓の断熱で何がどこまで変わるかは、こちらもあわせてご覧ください。

内窓のデメリット4選|二重窓で後悔しない選び方を建築士が解説
内窓(二重窓)のデメリットは開閉と掃除の二度手間・窓枠の出っ張り・費用。効果を感じない失敗の原因と、後悔しない選び方をリフォーム会社で働く二級建築士が解説します。

築年数が古い家は、床際のすき間も疑ってみる

古い一戸建てでは、床と壁の取り合いや配管が通る部分から冷気を感じることがあります。階段という大きな開口はどうしても目立つので原因に見えますが、実際には窓・床・天井の複数箇所から熱が逃げている住宅も珍しくありません。リビング階段だけを犯人にすると、対策の順番を間違えます。

後悔2|テレビの音と料理のにおいが2階まで上がる

リフォーム後のシステムキッチン

リビング階段の家では、焼き魚と揚げ物のにおいが2階の寝室の布団まで届きます。音より遅れて気づく、やっかいな後悔です。

1階の生活音が、2階の勉強部屋と寝室に届く

テレビの音、家族の話し声、来客の笑い声。階段が開いていれば、そのまま2階ホールへ上がっていきます。効いてくるのは、2階に勉強机やワークスペースを置いている家です。子どもが受験期に入った年に「音を切りたい」と相談が来る、という流れはよくあります。間取りを決めた時点では子どもがまだ小さく、この不便に気づけないのが難しいところです。

調理のにおいは、2階の布団と衣類に残る

1階で調理したにおいは階段を上がり、2階ホールから各部屋へ入っていきます。寝具や衣類は繊維がにおいを抱えこむので、翌朝まで残ることも。レンジフードを回すだけでは追いつかないため、調理中は2階の窓を少し開けて空気の出口を作ってやると変わります。とくに対面キッチンは、レンジフードが吸い込む前ににおいが部屋側へ流れやすく、そこにリビング階段があると通り道が2階までつながります。キッチンの配置で迷っているなら、こちらも判断材料になります。

キッチンリフォームで後悔?|建築士が教えるよくある失敗と対策
※本ページにはプロモーション(広告)が含まれています。「せっかく新しくしたのに使いにくい、収納が足りない、って聞くと不安…」「見た目より使い勝手で失敗したくない」ショールームのピカピカのキッチンに惹かれつつ、「リフォームしたのに後悔した」と…

後悔3|来客中と子どもの成長でプライバシーが消える

リフォームの打ち合わせ資料と図面

リビング階段は、来客中にパジャマのまま2階から下りられない間取りでもあります。住み始めた年より、5年後、10年後に重くなる後悔です。

来客中は、2階に上がるのも下りるのも気をつかう

リビングにお客さんがいるとき、2階の自室に戻るにはリビングを横切ることになります。着替えを取りに行くだけでも必ず顔を合わせる。宅配便が来たときに下りていけない、という声も聞きます。家族の顔が見えるということは、他人からも見えるということです。間取り図の上では想像しにくいので、来客の頻度と合わせて考えてみてください。

顔を合わせられる利点は、子どもが小さいうちだけ

リビング階段を選ぶ理由でいちばんよく挙がるのが「子どもが黙って2階へ行かないように」というものです。実際、小学生のうちはよく効きます。ところが中学、高校と進むにつれて、その利点は逆向きに働く。友達を連れてきたとき、遅く帰ってきたとき、必ずリビングを通る間取りは本人にも親にも重くなります。20年住む家として考えると、判断は変わってきます。

後悔4|後から仕切ろうとしても「付く家」と「付かない家」がある

リビング階段の上り口に取り付けたロールスクリーン

後付けの仕切りは、階段の上り口に袖壁と天井の下地があるかどうかで、付くかどうかが決まります。商品のカタログより先に、家の側の条件を見てください。

この章の要点
  • 天井に下地がないと、ロールスクリーンもアコーディオンも固定できない
  • 引き戸の工事費は、建具の値段ではなく「戸をどこへ逃がすか」で決まる
  • 手すり・スイッチ・巾木が当たると、移設の費用が後から乗る

ここがこの記事でいちばんお伝えしたいところです。「付けられません」となる家より、「その商品のままでは付けないほうがいい」という納まりのほうが、実際にはずっと多くあります。

天井に下地がなければ、ロールスクリーンは固定できない

ロールスクリーンやアコーディオンカーテンは、天井があるから付くというものではありません。石膏ボードだけの位置に、毎日引いたり戻したりする製品を留めるのは避けたいところです。メーカー側も、取り付け位置の下地確認を重要な注意事項として案内しています。(出典:TOSO)現地で下地を探し、なければ補強の板を入れるところから工事が始まります。

引き戸は、戸を逃がす壁がなければ付けられない

後付けの引き戸というと、多くの方が建具の値段を先に見ます。ところが金額を左右するのは、開けたときに戸をどこへ逃がすかのほうです。開口が800mmなら、引き込む側にもそれなりの壁の幅が要ります。袖壁がなければ柱や壁を新しく作る話になり、クロスと巾木の補修まで付いてくる。既存の枠を残すかどうかで寸法が変わる論点は、玄関の引き戸でも同じです。

玄関引き戸で後悔4選|建築士が教える開口幅と断熱の注意点
玄関引き戸の後悔で最も多いのは「思ったほど有効開口が広がらなかった」こと。カバー工法で狭くなる仕組み、介護目的なら800mm以上という目安、介護保険の誤解しやすい点まで、リフォーム会社で働く二級建築士が解説します。

回り階段は、下ろしても三角のすき間が残る

上り口が斜めになっている家、途中で回っている家では、床と天井のラインが素直な長方形になりません。ロールスクリーンを下ろしても三角形のすき間が残り、そこを空気が行き来します。梁や下がり天井も同じで、梁の位置と塞ぎたい位置がずれていると、付けた場所と効かせたい場所が一致しません。ただし梁があるから付かないわけではなく、逆に梁へ固定できることもあります。

手すりとスイッチの干渉は、写真では見落とす

意外に見落とされるのが、階段まわりに付いているものです。とくにアウトセットの引き戸は戸が壁の表面を走るため、スイッチやコンセントがあれば移設が必要になります。階段の手すりが壁から出ていれば、そこにも当たる。壁の中の下地をどう探すかという意味では、階段に手すりを付けるときと同じ話です。

階段手すりの取り付け費用|介護保険で1割負担になる方法も解説
階段手すりの取り付け費用を現役建築士が解説。直線・L字など形状別の工事費込み相場と、介護保険で自己負担1〜3割になる条件、使えない場合の自治体助成、外階段の注意点まで。「思ったより高い」の正体である下地補強の費用も本音で説明します。

現場では「付けられるか」より「付けたあと毎日安全に使えるか」まで見て判断します。塞ぎたい一心で階段の一段目のすぐ手前に枠や壁を作ると、上り下りのたびに体をひねる場所ができたり、頭上や足元にぶつかる出っ張りを新しく作ってしまったりするからです。

リビング階段の寒さ対策は、商品選びより順番で決まる

仮のカーテンで塞いで原因を確かめ、下地と逃げ寸法を現地で確認し、最後に商品を選ぶという3ステップの図解

突っ張り棒と厚手のカーテンで数日だけ階段口を塞ぎ、体感が変わるかどうかを確かめてから商品を選びます。順番を間違えると、20万円かけて「あまり変わらなかった」で終わります。

この章の要点
  • まず仮のカーテンで数日塞ぎ、寒さが本当に階段のせいか確かめる
  • 次に会社へ相談し、天井の下地・逃がす壁の幅・スイッチの位置を現地で見てもらう
  • 最後に、止めたいのが寒さだけか音とにおいまでかで商品を選ぶ

まず、仮のカーテンで数日塞いで体感を確かめる

いきなり建具を作らず、突っ張り棒と厚手のカーテン、あるいは養生用のシートで階段の上り口を仮に塞いでみてください。数日暮らして足元の寒さがはっきり変わるなら、階段が主な原因です。ほとんど変わらないなら犯人は窓か床か家全体の断熱で、そちらを先に手当てしたほうが費用対効果は高くなります。数千円で答えが出るので、見積もりを取る前にやっておくと安心です。

次に、下地と逃げ寸法を現地で見てもらう

効果があると分かってから、はじめて会社に相談します。見てもらうのは、天井と壁の下地、戸を逃がせる壁の幅、手すりやスイッチの位置、そして階段の一段目からの距離です。ここを飛ばして商品だけ決めると、契約したあとに下地補強とスイッチ移設が追加で出てきます。窓ごと交換する工事でも同じことが起きるので、下地の話は見積もりより先に確認しておきましょう。

樹脂サッシで後悔4選|建築士が教えるリフォームでの選び方
樹脂サッシの後悔で多いのは素材ではなく工法選び。価格・重さ・カバー工法で窓が小さくなる問題と、内窓を足すか窓ごと替えるかの判断基準を、リフォーム会社で働く二級建築士が費用の実感値つきで解説します。

最後に、どこまで止めたいかで商品を選ぶ

ここでようやく商品の話です。ロールスクリーンを付けても、扉を付けたのと同じにはなりません。寒さ対策では、生地の厚さよりも床・左右・天井際にどれだけすき間が残るかが効いてきます。音とにおいまで止めたいなら引き戸、寒さをやわらげたいだけならロールスクリーンやアコーディオン。これが現実的な線引きです。

費用は、下地をどこまで触るかで倍近く変わる

下の表は、幅900〜1,800mm・高さ2,000〜2,400mm程度の階段口で、特殊な下地工事がない場合の材工の目安です。

方法材工の目安上がりやすい条件
ロールスクリーン5〜8万円下地補強やふかし材が要ると7〜12万円
アコーディオンカーテン8〜13万円受け柱や化粧材が要ると10〜18万円
アウトセット引き戸(簡易造作)15〜30万円建具・レール・枠・大工工事まで
壁の新設を伴う引き戸造作25〜40万円超クロス・電気移設・巾木・見切りまで触る

本体価格だけを見ると、もっと安く付きそうに見えます。実際、幅1,800mm程度のロールスクリーンは本体3万円台から、同じサイズのアコーデオンドアは6万円台からという参考価格が示されています。(出典:TOSO)室内用の引き戸も、標準的な仕様なら7万円台からの設定があります。(出典:LIXIL

見積もりで差が出るのは建具の値段ではなく、下地・袖壁・電気・クロスをどこまで触るかです。同じ「引き戸を付ける」でも拾う範囲が会社によって違うため、金額が倍近く変わることがあります。

1社だけの見積もりでは、その金額が高いのか安いのかを判断できません。同じ条件で複数社に出してもらう取り方は、こちらで詳しく解説しています。

リフォーム相見積もりの正しい取り方|建築士が教えるマナーと注意点
リフォーム相見積もりの正しい取り方とマナーを現役建築士が解説。適切なのは2〜3社。同じ条件で依頼するコツ、失礼にならない断り方の文例、値引き交渉でやってはいけないことまで、業者側の本音でお伝えします。

リビング階段をやめた方がいいのは、どんな家か

一戸建て住宅の外観

家族の生活時間帯がばらばらな家では、リビング階段の後悔が毎日出ます。逆に、時間帯が近い家ではほとんど問題になりません。

  • 家族の生活時間帯がばらばら(夜勤・受験生・親との同居)
  • 2階に勉強机やワークスペースを置く予定がある
  • 南側に大きな掃き出し窓があり、もともと冬は寒い
  • 来客が多く、リビングで人と会う機会が多い
  • 階段の上り口に袖壁がなく、後から仕切りにくい

3つ以上当てはまるなら、間取りを検討中の方は別案も並べて比べてみてください。すでに住んでいる方は、仕切ることを前提に予算を見ておくと動きやすくなります。当てはまらない家では、開放感と家族の気配という利点がそのまま残ります。リビング階段そのものが悪い間取りというわけではありません。

まとめ|リビング階段の後悔は、順番を守れば減らせる

暖房が効かない、音とにおいが上がってくる、来客中に気をつかう。リビング階段の悩みは、どれも階段という1本の通り道から生まれています。

・後悔は「寒さ」「音とにおい」「プライバシー」「後から仕切れない」の4つ
・寒さの出どころが掃き出し窓や床際のこともあり、階段が犯人とは限らない
・後付けの仕切りは、天井の下地と戸を逃がす壁があるかどうかで決まる
・費用はロールスクリーン5〜8万円、引き戸の造作なら15〜40万円が目安
・まず仮のカーテンで塞ぎ、効果を確かめてから商品を選ぶ

カーテンで塞いでみたら思ったより変わらなくて、先に窓を見てもらうことにしました。

リビング階段の寒さ対策は、商品を選ぶ前に「本当に階段から冷気が来ているのか」を確かめるのが先ですよ。

仕切るにしても窓を直すにしても、階段まわりの工事は会社によって拾う範囲が大きく変わります。同じ条件で何社か並べて、金額と提案の違いを見比べるところから始めてみてください。

会社選びに迷ったら

自分で何社も探して連絡するのは大変です。
一括見積もりなら、条件を入力するだけで対応エリアの会社から無料で見積もりが届きます。
まずは気軽に比べるところから。

PR

コメント