階段手すりの取り付け費用|介護保険で1割負担になる方法も解説

階段手すりの取り付け費用|介護保険で1割負担になる方法も解説 介護・バリアフリー

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「親が階段でつまずきかけて、ヒヤッとしました…」
「手すりを付けたいけど、いくらかかる?介護保険は使えるの?」

ご本人は「まだ大丈夫」と言っていても、階段の上り下りが遅くなった親御さんを見て不安になる。
階段手すりの相談は、じつはご家族発信がいちばん多いです。

結論として、費用の目安を早見表にまとめました。

工事内容費用の目安(現場の実感値)
直線階段・片側8万〜15万円前後
L字・回り階段・片側12万〜20万円前後
両側に取り付け18万〜30万円前後

そして大事なことがもうひとつ。

要支援・要介護認定を受けている方なら、
介護保険を使えば自己負担は1〜3割になります(上限20万円)

この記事では、工事内容別の費用・介護保険の使い方・費用が変わる要因・DIYの危険性の4つをお伝えします。

ぜひ最後まで読んでください。

瀧澤(二級建築士)

はじめまして!リフォーム建築士の瀧澤です。
現地調査~引き渡しまでさまざまな部分に携わって見えてきた「損しないリフォームの考え方」や「見積もりで失敗しないポイント」を、業者側の本音も交えながら発信しています。
■実績:
・実務経歴:10年
・担当現場数:1,200件以上
■保有資格:
二級建築士/福祉住環境コーディネーター/リフォームプランナー など

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階段手すりの取り付け費用はいくら?【工事費込みの早見表】

まずは費用の全体像から見ていきましょう。

階段の手すりは「棒を1本付けるだけ」の工事ではありません
だからこそ、ネットで見る最安価格と実際の見積もりに差が出やすい工事です。

階段の形状別・費用相場一覧

階段手すり取り付け費用の形状別目安
階段の形状Webの相場(手すり代+工事費込)現場の実感値
直階段(まっすぐ)約3.7万〜7万円8万〜15万円前後
かね折れ階段(L字型)約4.6万〜9万円12万〜20万円前後
折り返し階段(U字型)約7.5万〜10万円12万〜20万円前後
両側に取り付け18万〜30万円前後

※Webの相場の出典:リショップナビ

Webの相場と現場の実感値に差があるのは、ごまかしではなく前提の違いです。

最安の数字は「下地のある壁にシンプルに付ける」場合。実際の現場では、補強板や諸経費まで含めると8万〜15万円前後になることが多い、というのが正直なところです。

費用の内訳|「思ったより高い」の正体

見積もりの中身は、手すり本体だけではありません。

現地調査・下地の確認・ブラケット(取付金具)の位置出し・補強板・端部の処理・施工手間・諸経費が入ります。

とくに、費用を左右するのは「壁の中」です。

階段は斜めなので水平の廊下より位置出しに手間がかかりますし、壁の中に下地(柱や間柱)がない場所に付けたい場合は、先に補強板を固定する工事が必要になります。

本体価格の安さだけで判断せず、「下地の確認と補強板が含まれているか」を見積もりでチェックしてみてください。

介護保険を使えば自己負担1〜3割【上限20万円】

費用を大きく下げられるのが介護保険の住宅改修です。

現場の体感では、高齢のご本人のために階段手すりを付ける場合、6〜8割の方が介護保険を使っています。

手すりの取り付けは「住宅改修」の対象工事

要支援・要介護認定を受けている方が自宅に手すりを付ける工事は、介護保険の住宅改修の対象です。

支給限度は上限20万円・自己負担1〜3割。たとえば12万円の工事なら、1割負担の方は実質1万2,000円で付けられる計算です。

階段はもちろん、玄関・廊下・トイレ・浴室の手すりも対象なので、まとめて検討する方が多いですよ。

工事前の「事前申請」が必須|順番を間違えないで

ここだけは絶対に覚えて帰ってください。

介護保険の住宅改修は、工事の前に申請して承認を受けるのが大原則です。

先に工事をすると1円も支給されません。

「急いで付けたい」気持ちは分かりますが、ケアマネジャーへの相談→理由書→事前申請→承認→着工の順番だけは守る必要があります。

申請の流れや対象工事の詳細は、こちらで分かりやすく解説しています。

介護保険の住宅改修とは?|対象工事と申請の流れを建築士が解説
介護保険の住宅改修(上限20万円・自己負担1〜3割)を、福祉住環境コーディネーターの資格を持つ建築士が解説。手すり・段差解消・浴室やトイレなど対象になる工事とならない工事、申請の流れ、着工前申請の鉄則、償還払いと受領委任払いの違いまで分かります。

なお、認定を受けていない方向けに自治体独自の助成制度がある場合もあります。

お住まいの市区町村の窓口で確認してみてください。

介護保険が使えない場合は自治体の助成金を確認

要支援・要介護の認定を受けていない方は、介護保険の住宅改修は使えません。

ただ、あきらめる前に確認してほしいのが、自治体独自の高齢者向け住宅改修の助成です。

対象年齢や金額、名称は自治体によってまちまちで、そもそも制度がない地域もあります。

「お住まいの市区町村名+手すり 助成」で検索するか、役所の高齢者福祉の窓口で聞いてみてください。

こちらも介護保険と同じで、工事の前に申請が必要な場合がほとんどです。

階段手すりの費用が変わる3つの要因

リフォーム工事中の養生と工具

同じ「階段に手すりを1本」でも、見積もりは家によって変わります。

差がつくのは次の3つです。

要因①|壁の下地の有無(補強板を入れるか)

石膏ボード・繊維壁・砂壁・薄いベニヤの壁には、そのままブラケットを打てません。

体感では、階段手すりの場合、半分以上のお宅で補強板を検討します。

「下地のない壁の、ちょうど握りたい位置に付けたい」というケースが多いためです。

補強板は見た目に少し存在感が出ますが、安全には代えられません。

要因②|階段の形状(直線か、L字・回りか)

曲がり部分で手すりをどう連続させるか、ブラケットをどこに打てるかで手間が変わります。

とくに回り階段は、内側と外側で歩く位置が違うため、図面だけでは決められません。

現場では、実際に本人に階段を上り下りしてもらって決めることが多いです。

両側に付ける場合も「単純に2倍」ではなく、反対側の壁に窓や建具枠があると納まりの工夫が必要になります。

要因③|手すりの材質・部材のグレード

屋内の階段なら、木製や樹脂被覆の手すりが一般的で、デザイン性の高い部材を選ぶほど上がります。

ただ、ここは見た目より握りやすさを優先して選ぶのがおすすめです。

手の大きさに合った太さ(直径32〜35mmが目安)で、冷たく感じにくい素材を選ぶと、毎日自然に使ってもらえます。

外階段(屋外)に手すりを付ける場合

屋外の階段や玄関までのアプローチに手すりを付けたい、という相談も増えています。

屋外は雨や紫外線にさらされるため、さびに強いアルミ製の屋外用手すりが基本です。

壁がない場所では支柱を立てる工事になり、コンクリートの基礎や下地の補強が必要なぶん、屋内より費用は高くなりやすいです。

寒い地域では、冬に握っても冷たくなりにくい樹脂被覆タイプも選ばれています。

なお、玄関から道路までの通路の手すりも介護保険の住宅改修の対象になる場合があります。扱いは自治体によるので、ケアマネジャーに確認してみてください。

階段手すりの注意点【DIYは本当に危険】

安全な階段手すりの5つの条件の図解

ホームセンターで部材を買えば数千円。
そう考えてDIYで付ける方もいますが、階段だけはやめてください。

実際にあった例をお話しします。

ご家族がホームセンターで手すり棒と金具を買って階段に取り付けたお宅で、お母様が降りるときに体重をかけた瞬間、ブラケットが浮いて手すりがグラッと動きました。

確認すると、ビスは石膏ボードに効いているだけで、下地に固定されていませんでした。

幸い転倒はしませんでしたが、ご本人が怖がって手すりを使わなくなってしまった。
結局、補強板を入れて固定し直すことになりました。

手すりは『軽く手を添える棒』ではなく、転びそうな瞬間に全体重を預けるものです。
普段は大丈夫でも、いざという時に抜けたら一番危ない。
下地固定だけはプロに任せてください!

あわせて、プロに頼む場合も次のポイントを押さえておくと失敗しません。

  • 高さは床(段鼻)から75〜85cmが目安。ただし本人の身長や癖で変わるため、実際に上り下りして決めるのがいちばん確実
  • 手すりは途切れさせない(連続性)。途中で切れると「持ち替え」が必要になり、その一瞬が危ない
  • 階段で怖いのは上りより「降り始め」。2階側の端部は長めに伸ばせると安心
  • 端部は壁側に曲げる・キャップを付ける(服の袖が引っかかると逆に危険)
  • 「付いているか」ではなく「毎日使われているか」。動線に合わない手すりは結局使われません
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階段手すりはどこに頼む?費用を抑える見積もりの取り方

リフォームの見積書と電卓

最後に頼み先です。介護保険を使うなら、住宅改修に慣れた業者を選ぶのがいちばん楽です。

理由は、工事そのものより、申請まわりで差が出るからです。

理由書・工事前後の写真・図面・書類の整理など、慣れていない業者だと「写真の撮り方が悪い」「対象外工事を混ぜてしまう」「申請前に着工してしまう」といった事故が起きます。

頼み先向いているケース
介護保険住宅改修に慣れたリフォーム会社介護保険を使う場合の第一候補
福祉用具と住宅改修を両方やっている会社手すり以外(玄関・浴室)も
まとめて相談したい
地域の工務店自費で付ける場合。
介護保険なら申請に慣れているか要確認
ホームセンター・便利屋自費+下地が明確な場合のみ。
書類対応・下地補強の判断は要確認

理想は、現地調査のときに本人・家族・ケアマネジャー・業者の4者で話せることです。

本人だけだと「いらない」と言い、家族だけだと「全部付けて」になり、業者だけだと生活動作の背景が見えません。

4者の情報がそろうと失敗しにくくなります。

工事時間は、直線階段の片側なら半日〜1日。回り階段や補強板が長い場合でも1日〜2日が目安で、住みながらの工事で問題ありません。

そして、補強板の判断や手すりの位置は会社によって提案が分かれます。

金額だけでなく「下地をどう処理するか」「本人の動作を見てくれるか」を比べるためにも、複数社の見積もりを取ってみてください。

相見積もりの取り方はこちらで解説しています。

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まとめ|階段手すりは「使われてこそ」。費用より位置と下地が大事

「親が階段で危ない」という冒頭の不安には、こう答えます。

直線階段なら8万〜15万円前後、介護保険が使えれば自己負担はその1〜3割。決して手が出ない工事ではありません。

  • 直線階段・片側は8万〜15万円前後、L字・回りは12万〜20万円前後
  • 要支援・要介護認定があれば介護保険で自己負担1〜3割
    (上限20万円・事前申請が必須)
  • 費用の分かれ目は「壁の下地」
    半分以上のお宅で補強板を検討する
  • DIYは危険!手すりは転びそうな瞬間に全体重を預けるもの
  • 高さ75〜85cmは目安
    本人が無意識に握れる位置に付けるのがいちばん大事

よくある質問にもお答えしておきます。

Q. 階段の手すり取り付け費用はいくら?
A. 直線階段の片側で8万〜15万円前後が現場の実感値です。Webの最安相場(約3.7万円〜)との差は、補強板・現地調査・諸経費の有無によるものです。

Q. 介護保険で手すりを設置する場合、何割負担になりますか?
A. 要支援・要介護認定があれば自己負担1〜3割です。12万円の工事なら1割負担で1万2,000円。ただし工事前の事前申請が必須で、先に工事すると支給されません。

費用を抑えるにしても、下地固定と使いやすい位置だけは妥協しないでください。

まずは複数社に「下地の処理まで含めた見積もり」を頼むことから始めてみましょう。

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