浴室の窓はいらない?後悔4選|「乾かない」は窓のせいではない

窓のあるユニットバスの浴室 水廻りリフォーム

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・浴室の窓をなくしたら、換気できずにカビだらけになりそうで不安
・窓の掃除も冬の寒さも困っているけれど、暗くなるのも嫌だ
・そもそも窓を塞ぐ工事にいくらかかるのか見当がつかない

浴室の窓をなくすと乾かなくなる。そう思っている方は多いのですが、現場で「窓をなくしたせいで乾かなくなった」という相談は、正直そこまで来ません。

来るのは「換気扇を回しているのに翌朝も床が湿っている」という相談のほうです。そして理由を一つずつ確かめていくと、犯人が窓だったことはあまりありません。

だから浴室の窓をどうするかは、換気性能の話でも明るさの好みの話でもないと考えています。

浴室の窓をなくすか残すかは、「今その窓を何に使っているか」で決まります。直近1年で開けていない窓なら、残す理由は採光だけになっている可能性が高いです。

窓を埋める工事は、浴室の中だけでは終わりません。
外壁まで話が及びます。

選択向いている家先に知っておくこと
窓をなくす1年ほとんど開けていない/型板ガラスで外も見えない/視線が気になる昼間の明るさと開放感は、工事後には戻せない
窓を残す朝入るので自然光がほしい/実際に開けて換気している/庭が見える新しいユニットバスでは、窓を付けられる位置に制約が出る
窓を交換する明るさは残したいが、冬の寒さと結露だけ直したい埋めるより費用を抑えられることが多い
  1. 「浴室の窓をなくすと乾かない」は、現場ではあまり起きていない
    1. 乾かない原因は、窓ではなく給気と運転時間にある
    2. 梅雨と夏は、窓を開けても外の空気のほうが湿っている
  2. 浴室の窓をなくして後悔する4つのこと
    1. 昼間でも照明をつけないと、手元の色が分からなくなる
    2. 外壁の復旧まで入ると、窓を塞ぐだけで足場代が乗る
    3. 内側だけ塞ぐと、壁の裏に古いサッシが残ったままになる
    4. 浴室で洗濯物を干す家は、乾燥機まで足すことになる
  3. 窓をなくすメリットは、換気ではなく掃除する場所が一つ減ること
    1. 窓を埋めると、カビの出る場所が一つ減る
    2. サッシとパッキンは、浴室でいちばん冷えて結露する
    3. 窓を埋めても、床の隅とドア下のカビは残る
  4. なくすか残すかは「直近1年で何回開けたか」で決まる
    1. 窓があることと、窓を実際に使っていることは違う
    2. 直近1年で開けていない窓なら、残す理由は採光だけになる
    3. 窓を残す場合は、付けられる位置に制約が出る
  5. 窓を埋める工事の費用と、見積もりで見る3項目
    1. 「窓撤去」の一行に、どこまで入っているかを確かめる
    2. 解体して初めて、窓下の腐りが見つかることがある
    3. 窓は法令上の義務ではないが、断熱は別の話になる
  6. まとめ|浴室の窓は「必要か」ではなく「今何に使っているか」で決める

「浴室の窓をなくすと乾かない」は、現場ではあまり起きていない

リフォーム後のユニットバス

翌朝まで床が湿っている家に多いのは、窓がないことではなく、入浴後の1〜2時間で換気扇を止めていることです。窓の有無より先に、確かめるところがあります。

乾かない原因は、窓ではなく給気と運転時間にある

実際に確かめると出てくるのは、次のような条件です。原因はたいてい重なっています。

  • 入浴後1〜2時間だけ換気して止めている
  • 浴室ドアの給気口を物やマットで塞いでいる
  • ドアを全開にして換気している(空気の通り道ができない)
  • 換気扇のフィルターにホコリが詰まっている
  • 家族が続けて入浴し、浴室が長時間高湿度のままになっている

換気扇は、吸うだけでは働きません。入ってくる空気の道がなければ、いくら回しても湿気は抜けないのです。ドアの下の給気口が塞がっていないか、まず見てみてください。24時間換気がきちんと機能していれば、浴室乾燥機がなくても通常の使い方で困らない家はたくさんあります。

梅雨と夏は、窓を開けても外の空気のほうが湿っている

「窓を開ければよく乾く」という感覚も、条件つきです。空気が乾いている春や秋なら確かに効きます。ところが梅雨や真夏は外気そのものが湿っているため、窓を開けたほうが有利とは限りません。窓は万能ではないのです。むしろ乾燥性能をはっきり求めるなら、窓ではなく浴室暖房乾燥機を検討する領域になります。

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浴室の窓をなくして後悔する4つのこと

リフォーム工事中の養生と工具

窓をなくして後悔するのは、昼間の明るさと外壁の工事費という、どちらも工事後には取り返しがつかない2点です。カビや換気ではありません。

この章の要点
  • 昼間の明るさと開放感は、図面では伝わらず、工事後には戻せない
  • 費用が跳ねるのは室内側ではなく、外壁をどこまで復旧するか
  • 内側だけ塞ぐ方法は、壁の裏に古いサッシが残ったままになる
  • 浴室で洗濯物を干している家は、乾燥機の費用まで見ておく

どれも、契約前に一言確かめておけば避けられます。

昼間でも照明をつけないと、手元の色が分からなくなる

引き渡し後によく言われるのが「思った以上に昼間が暗い」という声です。窓のあった浴室に慣れていると、昼間に照明をつけて入る感覚が想像しにくい。シャンプーとコンディショナーのボトルを見分けにくくなった、という具体的な不満も出ます。照明を点ければいい、で軽く扱わないほうがいいところです。明るさは図面や見積書では伝わらないので、窓のないユニットバスのショールームを昼間に見ておくと判断しやすくなります。

外壁の復旧まで入ると、窓を塞ぐだけで足場代が乗る

室内側の壁だけを見て金額を判断してしまうと、ここで差が出ます。窓を撤去すれば、外壁側にも穴が空いたままになる。そこを防水紙から下地、仕上げまで戻す工事が必要になります。タイル外壁やモルタル外壁、既存のサイディングが廃番で柄が合わないといった条件が重なると、金額は一気に動きます。2階の浴室なら足場も要ります。「窓を塞ぐだけ」という感覚では収まらないと思っておきましょう。

内側だけ塞ぐと、壁の裏に古いサッシが残ったままになる

費用を抑えるために、既存の窓を外さず室内側だけ壁にして隠す方法があります。納まりによっては採用できますし、実際に提案されることもあるやり方です。ただ、壁の裏に既存サッシがそのまま残るため、将来そこで結露や漏水が起きても確認できなくなります。見えなくなるからいい、という判断はしないほうが安全です。採用するなら、外側の防水処理をどうするかまで決めてから進めてください。

浴室で洗濯物を干す家は、乾燥機まで足すことになる

通常の入浴だけなら、窓がなくても24時間換気で足りる家が多い。困りやすいのは使い方が重い家です。浴室で洗濯物を乾かしたい、夜に入って朝までにカラッとさせたい、家族の人数が多い、北側で浴室まわりが冷えやすい、マンションや高気密住宅で自然換気を期待できない。こうした家では、窓の有無ではなく乾燥性能そのものが足りません。窓を埋める予算だけでなく、浴室暖房乾燥機の費用も並べて考えておくと安心です。

窓をなくすメリットは、換気ではなく掃除する場所が一つ減ること

ユニットバスの壁に付いた窓とサッシまわり

浴室全体はきれいなのに、ガラスの下端とサッシのレールだけ黒カビが残る。窓付きの浴室でよく見る光景です。

窓を埋めると、カビの出る場所が一つ減る

平らなユニットバスの壁は、水切れがよく掃除もしやすいものです。そこに窓が1つ付くだけで、凹凸と継ぎ目が一気に増えます。ガラス下端、サッシレール、パッキン、窓枠の四隅、ユニットバス側の窓枠との取り合い、そしてコーキング。窓をなくせば、この窓まわり限定のカビはかなり減ります。減るのは「カビ」ではなく「カビの出る場所の数」だと考えると、期待値を外しません。

サッシとパッキンは、浴室でいちばん冷えて結露する

冬になると効いてくるのがここです。ガラスやアルミの部分は、樹脂の壁パネルよりも冷えます。冷えれば結露し、濡れたまま乾かない場所には黒カビが出る。掃除の頻度が同じでも窓まわりだけ落ちない、という差はここから生まれます。窓の断熱性能を上げるだけでも変わる部分なので、埋めるか交換するかを比べるときの材料にしてみてください。

窓を埋めても、床の隅とドア下のカビは残る

ここは正直にお伝えしておきます。窓を埋めれば浴室のカビがなくなるわけではありません。床の隅、ドアの下、排水口、浴槽エプロンのまわりは、換気と掃除の状態で決まります。窓をなくしたのに黒ずみが出た、という不満はたいていこの場所です。床の溝の黒ずみが気になっているなら、窓より先に床の仕様を見直したほうが効くこともあります。

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なくすか残すかは「直近1年で何回開けたか」で決まる

窓を実際に使っているかで、残す・埋める・乾燥機を検討するの3つに分ける判断の図解

私がこの相談で最初に聞くのは、「今、この窓を何のために使っていますか」の一つだけです。ここを飛ばすと、引き渡し後の後悔がほぼ確実に出ます。

窓があることと、窓を実際に使っていることは違う

「換気のために要ります」と即答されることは多いのですが、そこから続けて聞いていくと様子が変わります。冬は寒いから開けない。夏は虫が入るから開けない。隣から見えるので開けない。結局ほとんど開けていなかった、というお宅は珍しくありません。窓があることと、その窓が働いていることは別の話です。この確認をせずに「最近は窓なしが主流ですよ」で決めてしまうと、後悔の原因を業者側が作ることになります。

直近1年で開けていない窓なら、残す理由は採光だけになる

判断しやすい質問が一つあります。「今の浴室の窓、この1年で何回開けましたか」です。ほぼ開けていないという答えなら、その窓は換気装置としては働いていません。残す理由は昼間の明るさだけ、ということになります。そのうえで明るさが要るなら、埋めずに断熱性の高い窓へ交換する道があります。窓枠の性能で結露がどこまで変わるかは、こちらもあわせてご覧ください。

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窓を残す場合は、付けられる位置に制約が出る

新しいユニットバスは、好きな場所に窓を付けられるわけではありません。浴槽、シャワーと水栓、鏡、手すり、壁パネルの割り付け、窓枠の施工可能寸法。メーカーが指定する開口の範囲もあります。既存の窓が大きかったり低い位置に付いていたりすると、そのままでは使えないことがある。カタログだけでは気づきにくいので、現地調査のときに「この窓は残せますか」と直接聞いてみてください。とくに手すりを付ける予定があるなら、窓と取り合う位置になりやすいので早めに相談しておきましょう。

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窓を埋める工事の費用と、見積もりで見る3項目

リフォームの見積書と電卓

同じ「窓を塞ぐ」でも、室内側で納めるか外壁まで戻すかで、金額は倍以上変わります。差が出るのは室内側ではありません。

この章の要点
  • 「窓撤去」の一行に、外壁の防水・仕上げ・塗装まで入っているか
  • 2階の浴室なら、足場の費用がどう計上されているか
  • 解体後に腐りが見つかった場合、どう精算する取り決めか

下の表は、ユニットバスの交換と同時に窓を処理する場合の、現場での目安です。外壁の種類と階数で大きく動くため、幅を持たせています。

工事の範囲費用の目安上がりやすい条件
室内側で納める(既存サッシを残す)数万〜10万円台前半外側の防水処理をどうするかで変わる
窓を撤去し、外壁まで復旧する10万〜20万円台以上タイル・モルタル外壁、サイディングが廃番
2階の浴室で足場が要る上記+足場の費用足場は建物のまわり一式で計上されることがある
埋めずに断熱窓へ交換する埋めるより抑えられることが多い開口の寸法と、ユニットバスとの取り合い

工期は、ユニットバス交換の流れに組み込めればプラス1日前後で済むこともあります。ただし外壁の補修や左官、塗装が絡むと数日伸びます。

「窓撤去」の一行に、どこまで入っているかを確かめる

見積書で見てほしいのはこの1行です。窓撤去、木下地、断熱材、防水処理、外壁下地、外壁仕上げ、塗装、廃材処分、足場。これが全部入っているとは限りません。会社によって拾う範囲が違うので、同じ「窓撤去一式」でも金額が倍近く変わることがあります。金額の高い安いを言う前に、何が入っているのかを並べて比べてみてください。

解体して初めて、窓下の腐りが見つかることがある

既存の浴室を解体すると、窓下の木部が腐っていたり、漏水の跡が出てきたりします。長年サッシまわりから水が回っていたケースです。ここは見積もり段階では確定できず、追加工事になりやすいところ。だからこそ、契約前に「腐りが出たらどう精算するか」を聞いておくと後でもめません。逆にその質問に具体的に答えられる会社は、経験がある会社だと考えていいでしょう。

窓は法令上の義務ではないが、断熱は別の話になる

浴室は建築基準法でいう居室にあたらないため、居室に求められる採光の規定がそのまま適用されるわけではありません。(出典:e-Gov法令検索・建築基準法)つまり窓をなくすこと自体は、法令上の問題にはなりにくい。ただし住宅全体の換気や断熱の考え方は自治体や建物の条件によって変わるので、判断は会社に確認してもらってください。浴室そのものの費用感を先に押さえておきたい方は、こちらもあわせてどうぞ。

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窓を塞ぐ工事は、室内側の壁だけを見て金額を判断しないでください。外壁の防水と仕上げをどう戻すかで、費用も将来の雨漏りのリスクも大きく変わります。

1社だけの見積もりでは、拾っている範囲が広いのか狭いのかも判断できません。同じ条件で複数社に出してもらう取り方は、こちらで詳しく解説しています。

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まとめ|浴室の窓は「必要か」ではなく「今何に使っているか」で決める

窓をなくすと換気できなくなるのではないか。掃除は楽になるのか。塞ぐのにいくらかかるのか。迷いどころは違って見えて、答えは1つの質問に集まります。

・乾かない原因は窓ではなく、給気の道と換気扇の運転時間にあることが多い
・窓をなくす一番のメリットは、換気性能ではなく掃除する場所が一つ減ること
・昼間の明るさと開放感だけは、工事後には戻せない
・判断は「この1年で何回開けたか」で分ける。開けていないなら残す理由は採光だけ
・費用が跳ねるのは室内側ではなく、外壁をどこまで復旧するか

数えてみたら1年で一度も開けていなくて、迷いがなくなりました。

窓が要るかどうかより、今その窓を何に使っているかを先に確かめてくださいね。

埋めるにしても交換するにしても、窓まわりは会社によって拾う範囲がいちばん割れるところです。同じ条件で何社か並べて、金額と提案の中身を見比べるところから始めてみてください。

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