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「フローリング6畳だけ張り替えたいけれど、いくらかかるのか見当がつかない」
「上から重ねて張れば安いと聞いたけれど、本当にそれで大丈夫なの?」
古くなったフローリングを新しくしたいとき、まず気になるのは費用ですよね。
ただ、調べても金額の幅が広くて、自分の家だといくらになるのか分かりにくいと思います。
正直にお伝えすると、フローリングの張り替えは、仕上げ材の値段よりも「どの工法で張るか」と「下地の状態」で金額が大きく動くのが、この工事の特徴です。
やり方は大きく分けて、既存の床の上に張る上張りと、はがして張り替える方法があり、費用も仕上がりも変わります。
まず全体像を下の早見表にまとめました。
6畳のフローリング張り替え 費用早見
(戸建て・目安/既存の板床・合板・古い床の上に張る前提)
| 工法 | 6畳の費用目安 |
|---|---|
| 薄型の上張り(1.5〜3mm) | 10万〜18万円 |
| 通常12mmの上張り | 12万〜22万円 |
| めくって張り替え | 18万〜35万円 |
| +下地補修・断熱・腐食対応がある場合 | 25万〜45万円 |
※現場での実感値(目安)です。既存の床と下地の状態で変わります。

この記事では、リフォーム会社で働く建築士の目線で、フローリングの張り替え費用を次の五つに分けてお伝えします。
費用相場、費用を決める「工法」、費用を左右するポイント、安く抑えるコツとDIY、後悔しないための注意点。読み終わるころには、自分の家ならいくらか・どこに気をつけるかが見えているはずです。
ぜひ最後まで読んでください。
フローリング張り替えの費用相場【6畳・8畳の目安】
まずは費用の全体像です。
フローリングの張り替えは、選ぶ工法と部屋の広さ、そして戸建てかマンションかで金額が動きます。

6畳は工法しだいで10万〜45万円が目安
6畳のフローリングを張り替える費用は、既存の床の上に張る上張りで10万〜22万円ほど、はがして張り替えると18万〜35万円ほどかかるのが目安です。
床鳴りや沈みがあって下地から直す、断熱材を入れる、腐食が見つかる、といった事情が重なると25万〜45万円まで上がります。
安く見えるのは薄型の上張り、いちばん安心なのはめくって張り替え、と覚えておいてください。
なお、薄型材は「薄いから安い」と思われがちですが、商品単価がそこそこ高いものもあり、既存床の状態が悪いと下地調整で意外に上がります。
広さが変わると単価も少し変わる
部屋が広くなるほど総額は上がりますが、1畳あたりの単価はゆるやかに下がる傾向があります。
4.5畳なら6畳より安く、8畳なら6畳の1.3倍ほどが目安です。実際には下地の状態や家具移動の有無でも変わるため、広さは6畳を基準に増減するくらいの感覚で見ておくと分かりやすいです。
| 広さ | 張り替えの費用目安(複合フローリング) |
|---|---|
| 4.5畳 | 9万〜16万円 |
| 6畳 | 12万〜22万円 |
| 8畳 | 16万〜30万円 |
戸建てとマンションでは前提が変わる
同じ6畳でも、マンションは戸建てより費用が上がりやすいです。
理由は、マンションには遮音(防音)のルールがあり指定された性能の床材を使う必要があるからです。
遮音フローリングは一般的な床材より単価が高く、管理組合への申請や搬入のルールもあります。
マンションの場合は、金額の前にまず管理規約を確認しておきましょう(くわしくはこの後のH2で解説します)。
ここまでが費用の全体像です。次は、金額を最も大きく左右する「工法」の違いを見ていきましょう。
どんな工法がある?3つのやり方を一覧で比較
フローリングの張り替えには、大きく三つのやり方があります。
費用差のいちばん大きな要因がこの工法なので、それぞれの中身と向き不向きを押さえておきましょう。

薄型の上張りは、段差を抑えたいときに効く
一つ目は、既存の床の上に1.5〜3mmほどの薄いリフォーム用フローリングを重ねて張るやり方です。
いちばんのメリットは段差が出にくいこと。薄いぶん、ドアの下端や敷居との干渉が少なく、床をほとんど上げずに見た目を新しくできます。
工期も短く、費用も抑えやすいです。ドア下のすき間が少ない、床を上げたくない、既存床を壊したくない、廊下や隣室との段差を増やしたくない。
こうした条件のときに向きます。ただし、薄型材は表面をきれいにする材料に近く、踏み心地は下の状態に左右されます。
床鳴りや沈みを直す材料ではない、という点は誤解しないでください。
通常12mmの上張りは、踏み心地を出したいときに
二つ目は、12mmほどの一般的なフローリングを既存の床の上に重ねて張るやり方です。
薄型より踏み心地がしっかりし、既存床の上にもう一層つくるぶん表面的な弱さも多少カバーしやすくなります。
既存床がそこそこしっかりしていて、床を少し上げても問題ない部屋に向きます。注意したいのは高さです。
12mm上がるとドアが擦る、敷居との段差が大きくなる、収納の折戸が開かなくなる、掃き出し窓の下端に当たる、といった不具合が起きやすくなります。
見積もりのときに、ドア下・敷居・サッシ・収納扉まで確認してもらうのが安心です。
めくって張り替えは、床鳴りや沈みごと直したいときに
三つ目は、既存の床をはがして下地を確認し、必要なら直してから新しく張り直す正攻法です。費用と工期はいちばんかかりますが、段差なくきれいに仕上がり、床鳴りや沈み、下地の傷みまで直せます。
断熱材を入れることもできます。床がフカフカする、ギシギシ音が強い、湿気臭い、カビ跡がある、築年数が古い、長く使う部屋にしたい。こうした場合は、上張りで隠さずにめくって直すべきです。
なお、畳をフローリングにしたい場合も、畳を撤去して下地をつくるこの方法が基本になります。
畳からの工事はこちらでくわしく解説しています。

上張りで後悔しやすいポイントと、下地の見極め方はこちらでくわしく解説しています。

結局どれを選ぶ?段差の許容・予算・床の症状で決める
迷ったときの判断軸は、段差をどこまで許せるか、予算、そして床鳴りや沈みの有無という三つです。
床鳴りも沈みもなく見た目を新しくしたいだけなら、上張り(段差を抑えたいなら薄型、踏み心地重視なら12mm)が安く早く済みます。
一方、歩くと沈む・音が強い・下地が怪しい部屋や、長く使う寝室・子ども部屋・介護部屋は、はがして張り替えるほうが結果的に後悔が少ないです。
下の比較表も参考にしてください。
| 工法 | 段差 | 床鳴り・沈み | 費用・工期 | 向くケース |
|---|---|---|---|---|
| 薄型の上張り | ごく小さい | 直せない | 安い・早い | 既存床が良い/床を上げたくない |
| 通常12mmの上張り | 出やすい | 直せない | 中くらい | 既存床が健全/踏み心地重視 |
| めくって張り替え | なし | 直せる | 高い・長い | 床鳴り・沈み・長く使う部屋 |
費用を左右するポイント【フローリングの種類・下地・床鳴り・広さ】

工法の次に金額を動かすのが、この四つです。見積もりを見るときの着眼点にもなります。
フローリングの種類で費用と仕上がりが変わる
張り替えるフローリングは、おおまかに複合フローリングと無垢フローリング、それに上張り用の薄型材に分かれます。
6畳で見ると、複合と無垢の差は体感で5万〜15万円ほど出ることが多いです。
リフォームで無難なのは複合フローリングで、価格・見た目・耐久性のバランスが良く、傷に強いタイプやワックス不要のタイプなら子ども部屋や寝室にも使いやすいです。無垢は木の質感が魅力ですが、伸び縮みや反り、すき間、日焼けを「味」と思える人向け。
子ども部屋・寝室・介護部屋・賃貸・予算重視なら複合、こだわりのLDKや自然素材リフォームなら無垢、という分け方が現実的です。
はがして張り替える場合の仕上げ材別の目安
| 仕上げ材 | 6畳の費用目安(張り替え) |
|---|---|
| 複合フローリング | 18万〜30万円 |
| 無垢フローリング | 28万〜45万円 |
| 高級無垢・幅広材・自然塗装込み | 40万円以上もありえる |
下地・床鳴り・沈みの状態で追加費用が出る
はがして初めて分かるのが下地の状態で、ここが費用を大きく左右します。
合板が傷んでいる・根太が弱っている・湿気で劣化している・白蟻の跡があるなど下地に問題があれば補修費が追加になるからです。
築20年以内なら大きな問題は少なめですが、築30年を超えると何かしら補修したくなる現場は普通にあります。とくに湿気の多い家、北側の部屋、掃き出し窓まわり、床下換気が悪い家は要注意です。
現場の肌感では、そのまま張れるのが5〜6割、軽微な補修が必要なのが2〜3割、下地をしっかり直したいのが1〜2割ほど。
追加費用は軽ければ3万〜5万円、合板の張り替えや根太補強、断熱材の追加まで入ると5万〜15万円が目安です。
下地はめくるまで確定できないので、見積もりの段階で追加の条件まで確認しておくと安心です。
見積書のどこを見ればよいかは、こちらでくわしく解説しています。

広さ・部屋数・家具移動でも変わる
意外と効いてくるのが、広さ以外の手間です。
複数の部屋をまとめて頼むと、職人さんの出張や段取りが一度で済むぶん1部屋あたりは割安になりやすい一方、大きな家具の移動や処分、既存材の撤去・処分費は別途かかります。
見積もりを取るときは、家具をどちらが動かすか、既存床の処分費が含まれているかまで確認しておくと、後からの上振れを防げます。
費用を抑えるコツと、DIY・部分張替えでできること・難しいこと

同じ部屋でも、やり方しだいで費用は抑えられます。
ただし、無理をすると後で高くつくので、線引きが大切です。
工事範囲を絞って抑える
手早く抑えるなら、段差の出にくい薄型の上張りを選んで傷んだ箇所だけの部分張り替えにとどめるのが効きます。
ただし部分張り替えは、色や木目が既存とそろわない点に注意が必要です。
複合フローリングは同じ品番でも年月で色が変わり、既存床が日焼けしているので、直した場所だけ新品感が出ます。
収納の中・ベッドの下・家具で隠れる場所・部屋の端など、見切りで区切れる範囲なら現実的ですが、部屋の真ん中だけの張り替えはかなり目立ちます。
直せても見た目は完全にはそろわない、と知っておいてください。
無垢は再塗装で延命できることもある
張り替える前に検討したいのが、無垢ならではの延命です。
無垢や厚めの挽き板フローリングなら、表面を削る再塗装で傷や日焼け、軽いシミをある程度まで戻せることもあります。
逆に、深いえぐれや黒く染み込んだ水染み、反りや床鳴り、下地の沈みは再塗装では直りません。
注意したいのは、一般的な複合フローリングや薄い突板は削ると表面材がなくなるため、再塗装には基本的に向かないことです。
今ある床が無垢なら、張り替える前に再塗装で延命できないか相談してみる価値があります。
予算最優先なら、フローリング以外の床材も選択肢
費用をとにかく抑えたいなら、フローリングにこだわらずクッションフロア(CF)やフロアタイルに張り替える手もあります。
CFは最も安く施工も早い反面、家具跡がつきやすく、長く使うと傷みやすいです。
フロアタイルは木目調で見た目の良い商品も多く、水や汚れに強い一方、硬くて冷たく、下地の凸凹を拾いやすい性質があります。
費用優先で水拭きしたい部屋や介護用の部屋ならCF、見た目と耐水性を両立したいならフロアタイル、総合バランスなら複合フローリング、という選び方が分かりやすいです。
いずれもフローリングとは踏み心地や質感が別物、という点だけ押さえておきましょう。
フロアタイルとクッションフロアのデメリットや後悔しない選び方は、こちらでまとめています。


DIYでできること・難しいこと
DIYで難しいのは、床材を張ること自体よりも、下地をまっすぐ整えて段差を合わせ、建具に干渉させないという部分です。
実際、置くだけの床材を敷いたらズレた、ドアが擦って閉まらない、端部がガタついた、床鳴りが直らなかった、という相談を受けることがあります。
置くだけのフロアタイルやウッドカーペットで見た目を変える、賃貸や仮の部屋、家具で端が隠れる部屋ならDIYでも十分です。
一方、下地を組む・段差をなくす・建具や敷居が絡む・床鳴りや沈みがある・長く使う部屋は、プロに任せたほうが結局は安く済みます。
「床材を敷く」のと「住んでから不具合が出ない床にする」のは別物、と考えておきましょう。
後悔しないための注意点【床鳴りの再発・段差・マンションの遮音】

最後に、費用以上に満足度を左右する注意点です。
ここを押さえておくと、工事後の「こんなはずじゃなかった」を防げます。
上張りは段差とドアの擦りに注意する
上張りでいちばん多い後悔が、高さの問題です。
とくに通常12mmの上張りは床が上がるぶんドアが擦る・敷居との段差・収納の折戸が開かないといった不具合が起きやすいです。
薄型の1.5〜3mmなら段差はぐっと小さく済みますが、それでも掃き出し窓の下端や廊下との取り合いは確認が必要です。
見積もりのときに「フローリングを上張り」とだけ書くのは危険で、ドア下・敷居・サッシ・収納扉まで見てもらうのが安心です。
床鳴り・沈みは、下地が原因なら上張りでは直らない
次に気をつけたいのが、床鳴りや沈みの再発です。
ギシギシという音は床材どうしや釘の擦れが原因のこともあってビスで締め直したり上張りで抑えたりして改善できる場合があります。
一方、歩くと沈むフカフカは、合板や根太など下地が弱っているサインで、上から張っても一時的に固くなったように感じるだけで、結局また沈みます。
音だけなら軽いことも多いですが、沈みがある・湿気臭い・黒ずみがある場合は、めくって下地から直すほうが安全です。
表面だけ替えて再発させないために、原因が下地かどうかを先に見てもらいましょう。
マンションは遮音等級と管理規約を必ず確認する
マンションは戸建てと事情が違います。
多くの管理規約で、遮音等級LL-45相当などの性能を満たす床材を使うことが定められているからです。
普通のフローリングをそのまま上張りしただけでは性能を満たせないことがあり、確認せずに進めると、管理組合や下の階の住民とのトラブルにつながります。
さらに、遮音等級は試験値なので、規定を満たしていても、子どもの足音や椅子を引く音が「うるさい」と感じられることもあります。
マンションでは、管理規約・遮音性能の資料・既存床の構造の三つを確認してから見積もってもらいましょう。
なお、壁や収納、建具まで含めて和室をまるごと洋室にしたい場合は、こちらでくわしく解説しています。

まとめ|フローリング張り替えは「工法と下地」で費用が決まる
フローリングの張り替えは、床材を選ぶだけの工事に見えて、実際は工法と下地、そして段差や遮音の処理で仕上がりが変わります。
最後に要点をおさらいします。
フローリングの張り替えは、見た目だけ新しくするのか、床鳴りや沈みごと直すのかで、選ぶ工法も金額も変わります。とくに音や沈みがある床は、上から張って隠してもまた出てくることが多いので、原因が下地かどうかを先に見てもらうのがいちばんの近道ですよ。
下地をめくってみないと分からない部分が多いぶん、会社によって見積もりの前提や金額に差が出やすい工事でもあります。
1社だけで決めず、同じ条件で複数社に出してもらうと、相場も提案の違いも見えてきます。
よくある質問(FAQ)
Q. フローリングの張り替え、6畳の費用はいくらですか?
A. 既存の床の上に張る上張りなら10万〜22万円ほど、はがして張り替えると18万〜35万円ほどが目安です。床鳴りや沈みで下地から直したり、断熱や腐食対応が入ると25万〜45万円ほどになります。無垢フローリングを選ぶとさらに上がります。いずれも下地の状態しだいで動くため、目安として考えてください。
Q. 重ね張り(上張り)と張り替えは、どちらがいいですか?
A. 床鳴りや沈みがなく、見た目を新しくしたいだけなら上張りが安く早く済みます。段差を抑えたいなら薄型、踏み心地を重視するなら12mmが向きます。ただし、歩くと沈む・音が強いといった症状は下地が原因のことが多く、その場合は上張りでは直らず、はがして張り替える必要があります。
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