トイレの手すり設置は何割負担?|介護保険を使う費用と申請の流れ

トイレの手すり設置は何割負担?|介護保険を使う費用と申請の流れ 介護・バリアフリー

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「親が便座から立ち上がるのがつらそうで…」
「トイレに手すりを付けたいけど、いくらかかる?介護保険は使える?」

トイレは毎日必ず、何度も使う場所です。だからこそ「立つときに膝が痛い」「壁や紙巻器をつかんで立っている」といった困りごとに、ご本人も家族も気づきやすい。

これが手すり相談のいちばん多いきっかけです。

結論として、費用の目安を早見表にまとめました。

手すりの種類工事費込みの目安(現場の実感値)
縦手すり1本2.5万〜5万円前後
横手すり1本3万〜6万円前後
L字手すり4.5万〜8万円前後
L字手すり+補強板6万〜10万円前後
はね上げ式手すり8万〜18万円前後

そして大事なのが、要支援・要介護の認定を受けている方なら、介護保険を使えば自己負担は1〜3割になります。(上限20万円)

この記事では、種類別の費用・介護保険の使い方・付ける位置の決め方・狭いトイレならではの注意点の4つをお伝えします。

ぜひ最後まで読んでください。

トイレ手すりの取り付け費用相場【種類別】

まずは費用の全体像です。トイレ手すりは、手すり本体より、金額を左右するのは「下地補強の有無」です。

付けたい場所に都合よく下地(柱)があるとは限らないからです。

手すりの種類別・費用相場一覧

種類工事費込みの目安主な用途
縦手すり2.5万〜5万円前後立った後の姿勢保持・方向転換
横手すり3万〜6万円前後座った姿勢の安定・立ち上がりの支え
L字手すり4.5万〜8万円前後立ち座りと姿勢保持の両方
はね上げ式8万〜18万円前後車いす移乗・介助スペースの確保

現場でいちばん多いのはL字手すりです。

縦だけ・横だけより、立ち座りと姿勢保持の両方に使えるためです。

費用の内訳|「手すり1本=数千円」では収まらない理由

手すり本体だけ見れば数千円〜3万円ほど。

それでも工事費込みで上の金額になるのは、現地調査・取付位置の出し・下地補強・施工手間・諸経費が入るからです。

とくに下地補強は、トイレの場合、体感で半分以上のお宅で必要になります。

よくあるのが「下地のある場所」ではなく「本人が持ちたい場所」に付けたいケース。
その場合は補強板を壁に固定し、その上に手すりを付けます。

見た目は少しごつくなりますが、手すりは体重を預けるものなので、安全を優先します。

介護保険を使えば自己負担1〜3割【上限20万円】

費用を大きく下げられるのが介護保険の住宅改修です。

トイレ手すりの場合、体感では7〜9割の方が介護保険を使っています。

トイレ手すりは「住宅改修」の対象工事

要支援・要介護の認定を受けている方が自宅に付ける手すりは、介護保険の住宅改修の対象です。

立ち座りや排泄を支える手すりは対象になりやすく、「排泄動作」「立ち座り」「姿勢保持」「転倒防止」と必要性を説明しやすいので、申請の話が進めやすいのも特長です。

支給は上限20万円・自己負担1〜3割。たとえば6万円のL字手すりなら、1割負担の方は実質6,000円で付けられる計算です。

工事前の「事前申請」が必須|順番を間違えないで

ここだけは必ず覚えてください。

介護保険の住宅改修は、工事の前に申請して承認を受けるのが大原則です。

先に付けてしまうと支給されません。ケアマネジャーへの相談→理由書→事前申請→承認→着工の順番を守りましょう。

申請の流れや対象工事は、こちらで分かりやすく解説しています。

介護保険の住宅改修とは?|対象工事と申請の流れを建築士が解説
介護保険の住宅改修(上限20万円・自己負担1〜3割)を、福祉住環境コーディネーターの資格を持つ建築士が解説。手すり・段差解消・浴室やトイレなど対象になる工事とならない工事、申請の流れ、着工前申請の鉄則、償還払いと受領委任払いの違いまで分かります。

なお、トイレの手すりは単独より、浴室・玄関・階段とまとめて申請するケースが多いです。

20万円の枠を一度に使えるので、優先度の高い場所から計画してみてください。

トイレ手すりはどこに・どの高さに付ける?【位置の決め方】

ここがトイレ手すりのいちばん大事なところです。

大事なのは高さの数字より「本人の動作に合うか」
同じ手すりでも、付ける位置で使えるか使えないかが決まります。

立ち座りで困るならL字手すり

便座からの立ち座りがつらい方には、便器横のL字手すりが使いやすいです。

座った状態から横part部分に手を伸ばして体を引き上げ、立った後は縦part部分を持って姿勢を安定させられます。

1本で2つの動作を支えられるのが、L字がよく選ばれる理由です。

移動・方向転換には縦手すり・横手すり

縦と横は役割が違うので、困っている動作に合わせます。

縦手すりは、立った後のふらつき・方向転換・ズボンの上げ下げのときに頼れます。

横手すりは、座った姿勢を保つ・立ち上がるときに押す動作に向きます。

膝が悪い方は、引くより押せる横手すりのほうが楽なこともあります。

高さは本人の動作で決める

目安はあります。

横手すりは便座面から20〜25cm上(床から65〜70cm前後)、縦手すりは便器の先から20〜30cm前、が一般的です。

ただし、身長・膝の痛み・腰の曲がり・麻痺の有無で最適な位置は変わります。

だからこそ現場では、実際に座って立ってもらって決めるのがいちばん確実です。

トイレに入る→向きを変える→座る→立つ→出る、の一連の動作を見れば、どこに手すりが要るかが見えてきます。

トイレ手すりの注意点【狭い空間ならではの落とし穴】

リフォーム工事中の養生と工具

トイレ手すりで多いのは、付けたい位置に紙巻器やタンクがあることです。

狭い空間だけに、次のような干渉が起きやすいので注意してください。

  • 紙巻器との干渉:手すりのベスト位置に紙巻器があることが多い。
    移設するか位置を調整。ただし紙巻器を遠ざけすぎると、紙を取るとき体をひねることになり、かえって危ない
  • タンク・止水栓との干渉:手すりが近すぎるとタンクのフタが外せない・掃除や修理の邪魔になる
  • リモコン・コンセント・タオル掛け・手洗い器:これらも干渉しやすい。
    図面でなく現物で確認する
  • 下地が取れない位置:石膏ボードへの直付けは危険。
    補強板を入れてから手すりを付ける(DIYでいちばん危ないのがここ)

手すりは転びそうな瞬間に全体重を預けるものです。

狭くて付けにくいからと下地を軽く見ると、いざという時に抜けて事故につながります。

位置決めと下地固定は、プロに任せるのが安心です。

ちなみに、夜中に1階のトイレまで移動すること自体がつらい場合は、寝室のある2階にトイレを増設する選択肢もあります。費用の目安はこちらにまとめています。

2階のトイレ増設費用は70〜120万円|増設できない家の条件
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車いす・介助が必要なケースは「はね上げ式」も

歩いて立ち座りができる方なら、固定の手すりで足りることが多いです。

一方、車いすから便器へ横移乗する、介助者が横に立つスペースが要る、というケースでは、必要なときだけ上げ下げできるはね上げ式手すりが活躍します。

ただし、車いすが絡む場合は手すりだけでは解決しないこともあります。

車いすを便器横まで寄せられるか、ドアが邪魔にならないか、介助者の立つ場所があるか——ここまで見て、必要ならドアを引き戸にする、トイレを広げるといった改修まで検討します。

将来の介助も見据えるなら、早めに専門家へ相談してみてください。

トイレ手すりはどこに頼む?見積もりの取り方

リフォームの見積書と電卓

介護保険を使うなら、住宅改修に慣れた業者を選ぶのがいちばん楽です。

工事よりも申請まわりで差が出るからです。

ケアマネジャーとの連携・理由書の確認・工事前後の写真・対象/対象外の線引きなど、慣れた業者ならスムーズに進みます。

頼み先向いているケース
介護保険住宅改修に慣れたリフォーム会社介護保険を使う場合の第一候補
福祉用具の貸与・販売をしている事業者浴室・玄関などもまとめて相談したい
地域の工務店自費の場合。介護保険なら申請に慣れているか要確認

工事時間は、手すり1本なら1〜2時間、L字+補強板で2〜4時間、はね上げ式や紙巻器・リモコンの移設まで入ると半日〜1日が目安です。

在宅工事ではトイレが一時的に使えなくなるので、「何時から何時まで使えないか」を事前に確認しておきましょう。

下地の取り方や手すりの位置は、会社によって提案が分かれます。

金額だけでなく「本人の動作を見て位置を決めてくれるか」を比べるためにも、複数社に見積もりを取ってみてください。取り方はこちらで解説しています。

リフォーム相見積もりの正しい取り方|建築士が教えるマナーと注意点
リフォーム相見積もりの正しい取り方とマナーを現役建築士が解説。適切なのは2〜3社。同じ条件で依頼するコツ、失礼にならない断り方の文例、値引き交渉でやってはいけないことまで、業者側の本音でお伝えします。

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まとめ|トイレ手すりの満足度は「どこに付けるか」で決まる

「親がトイレで立つのがつらそう」という冒頭の不安には、こう答えます。

L字手すりなら工事費込み4.5万〜8万円前後、介護保険が使えれば自己負担はその1〜3割。手の届く対策です。

  • 縦2.5万〜・横3万〜・L字4.5万〜(工事費込みの実感値)。いちばん多いのはL字
  • 要支援・要介護なら介護保険で自己負担1〜3割(上限20万円・事前申請が必須)
  • 費用の分かれ目は下地補強。トイレは半分以上のお宅で必要になる
  • 位置がすべて。立ち座り=L字、方向転換=縦、座位の支え=横で使い分ける
  • 高さは目安より本人の動作。実際に座って立ってもらって決める

よくある質問にもお答えしておきます。

Q. トイレの手すり取り付けはいくら?
A. 工事費込みで、縦手すり2.5万〜5万円前後、L字手すり4.5万〜8万円前後が現場の実感値です。下地補強が入ると1〜2万円ほど上がります。

Q. 介護保険でトイレ手すりはいくらで付けられる?
A. 要支援・要介護の認定があれば自己負担1〜3割です。6万円のL字手すりなら1割負担で6,000円。ただし工事前の事前申請が必須で、先に付けると支給されません。

まずはケアマネジャーに相談し、ご本人と一緒に「どの動作で困っているか」を整理することから始めてみてください。

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まずはケアマネさんに相談してみましょう!

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