リフォーム一括見積もりのデメリット|建築士が明かす裏側と賢い使い方

リフォーム一括見積もりのデメリット|建築士が明かす裏側と賢い使い方 失敗しない業者選び

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「一括見積もりって便利そうだけど、営業電話がしつこそうで不安…」
「知らない会社ばかり紹介されても、ちゃんと選べるのかな」

リフォームの一括見積もりは、複数の会社にまとめて見積もりを頼める便利なサービスです。ただ、リフォーム会社の現場にいると、使う前に知っておいてほしい注意点がいくつかあるのも事実です。

正直に言うと、いちばん多いデメリットは、申し込み直後に電話やメールが集中することです。

ただ、工事のあとの後悔まで考えると、本当に気をつけたいのは連絡の多さよりも、各社の見積もり条件がそろわず「比べたつもりで比べられていない」ことです。

そこさえ押さえれば、一括見積もりは相場を知り、複数社を同じ条件で比べるための最短ルートになります。

リフォーム一括見積もりの主なデメリット
・申し込み直後に営業の連絡が一時的に増える
・紹介されるのはサイトの加盟店の範囲(全業者ではない)
・地元の工務店が紹介されないことがある
・会社によってはその場で契約を迫られることがある
→ どれも事前に知って一手間かければ防げます

一括見積もりのメリット(相場・比較・手間削減・提案比較)とデメリット(営業連絡・加盟店範囲・地元業者・条件そろえ)の早見図

この記事では、リフォーム会社で働く建築士の目線で、一括見積もりのデメリットと、その裏側、そして後悔しない使い方をお伝えします。

業者側にいるからこそ言える本音も交えるので、使うかどうかの判断材料になるはずです。ぜひ最後まで読んでください。

リフォーム一括見積もりのデメリット【使う前に知っておきたい】

リフォーム一括見積もりのデメリット【使う前に知っておきたい】

まずは、使う前に知っておきたいデメリットを、現場で実感する順に4つ見ていきます。どれも仕組みを知れば身構えずに対処できます。

登録後に営業の連絡が増える

いちばん現実的なデメリットが、申し込み直後の連絡の多さです。

紹介型のサービスでは、運営会社が希望を確認したあとに最大数社を紹介し、その後は各社から直接連絡が入る仕組みになっています。(出典:リショップナビ

そのため、申し込んだ当日から翌日にかけて、確認の電話や日程調整の連絡、不在時の再電話、メールが重なることがあります。

とはいえ、何週間もしつこく追われるより、最初の数日に連絡が集中して面倒に感じるほうが実態に近いです。連絡方法を先に指定しておけば、負担はかなり減らせます。

紹介される会社を自分で選びにくい

サイトの方式によっては、紹介される会社を自由に選べないこともあります。

運営側が条件に合う加盟店を選ぶタイプでは、施工エリアや工事内容、受け入れ可能な件数に合う会社が紹介される仕組みだからです。(出典:リショップナビ

一方で、表示された候補から利用者が自分で選んで依頼するタイプもあります。(出典:タウンライフ

ここで知っておきたいのは、比較できるのはそのサイトの加盟会社の範囲内で、地域の全業者を網羅しているわけではないという点です。

地元の工務店が含まれないことがある

地方や少額の工事では、地元の工務店が紹介されないことがあります。

加盟会社が多いサイトでも、工事場所や時期、内容によっては紹介できる会社が少なくなるためです。(出典:ホームプロ

業者側から見ると、現場まで遠い、数万円の小修繕、内容がまだ固まっていない、といった案件は手を挙げにくいのが本音です。

つまり、地元業者がいないというより、いてもそのサイトに加盟していない、案件に手を挙げていないことがあります。気になる工務店があれば、直接問い合わせる手も残しておきましょう。

その場で契約を求められることがある

紹介された会社によっては、その場で契約を迫られることがあります。「今日決めれば値引きします」「今月の工事枠が最後です」といった営業です。

ただ、これは一括見積もりそのものの問題ではなく、紹介された会社や担当者の営業姿勢の問題です。

相見積もりを前提とし、契約義務がないと明記しているサービスもあります。(出典:ホームプロ)その場で決めず、見積書がそろってから比べれば、こうした営業は避けられます。

なぜ一括見積もりで営業が増えるのか【業者側の裏側】

1件の申し込みが複数のリフォーム会社に同時に届き各社から連絡が来る仕組みの図

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。営業が増える仕組みを業者側から知っておくと、必要以上に身構えずに済みます。

反響は複数社に同時に届く

まず、一括見積もりの申し込みは、多くの場合いくつもの会社に同時に届きます。

運営会社が利用者の住所や工事内容を確認し、条件に合う加盟店へまとめて紹介する仕組みだからです。(出典:リショップナビ

加盟店には、工事予定地・希望箇所・おおよその予算・連絡先・聞き取った要望などが届きます。だから各社の初動が重なり、同じ日に何件も連絡が来ることになります。

ただし届き方はサイトによって違い、現地調査を頼むまで匿名で、やり取りをマイページ上だけで進められる方式もあります。(出典:ホームプロ

加盟店は「早い者勝ち」で急ぐ

次に、なぜ各社が急いで連絡してくるのか。制度として最初の1社が独占できるわけではありませんが、実務では先に現地調査の日程を押さえた会社が商談を進めやすいからです。

利用者は3社4社と電話を受けるうちに疲れてきて、あとから連絡した会社には「もう決まりそうです」と断りがちになります。

さらに、加盟店は反響そのものに費用がかかることも多く、現地調査の段階で紹介料が発生する仕組みもあります。(出典:ベターライフリフォーム協会)だからこそ各社は早く商談につなげようとします。

もっとも、費用がかかることと強引な営業をすることは別で、丁寧な会社は利用者のペースを守ります。連絡方法や時間帯を先に確認してくれる会社は、比較的落ち着いていると考えてよいです。

相見積もりに対する業者の本音

意外に思われますが、「相見積もりです」と伝えること自体は損になりません。一括見積もり経由なら、業者側も他社と比べられることはほぼ想定しているからです。(出典:ホームプロ

むしろ、業者が身構えるのは相見積もりそのものより、比較の仕方が不透明な案件です。

何社に頼んでいるか分からない、最安値しか見ない、提案だけ受け取って別の会社に渡す、といった案件は敬遠されます。

逆に「3社で比べていて、いつごろ決めます」と最初に伝えると、工事する意思が伝わって営業側も動きやすくなります。価格以外の強みがはっきりした会社ほど、比較を歓迎します。

デメリットを抑える一括見積もりの使い方

デメリットを抑える一括見積もりの使い方

ここからは、デメリットを抑える具体的な使い方です。次の4つを押さえるだけで、一括見積もりはぐっと使いやすくなります。

連絡方法はメール希望と伝える

まず、申し込みの備考欄で連絡方法を具体的に指定しておきましょう。

「メール希望」とだけ書くより、初回はメールかSMSで、電話は平日18時以降に、と時間帯まで書くと伝わりやすくなります。勤務中は出られない、と一言添えておくのも有効です。

ただし、運営会社の本人確認やヒアリングの電話が必要なサービスもあるため、電話をゼロにはできないこともあると知っておいてください。

依頼は2〜3社に絞る

依頼先は、多すぎないほうが結局うまくいきます。

現地調査は2〜3社に絞るのが現実的で、これは紹介サービス側も勧めています。(出典:ホームプロ

トイレや給湯器などの単純な交換なら2社、浴室・キッチン・外壁塗装なら3社ほどが目安です。

4社を超えると、現地調査だけで何日もかかり、どの会社が何を言ったか分からなくなるからです。数を増やせば正解が見えるわけではありません。

同じ条件をそろえて比べる

ここが、冒頭でお伝えした「本当のデメリット」への対策です。

各社に渡す条件をそろえないと、金額の差が会社の安さなのか、工事範囲の差なのか分からなくなります。

工事したい範囲・希望するグレード・予算・時期に加えて、下地補修・廃材処分・養生・電気工事を含むかどうかまでそろえて依頼しましょう。

「浴室工事一式」だけの見積書では比べられません。見積書の見方は、こちらでくわしく解説しています。

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その場で契約を即決しない

現地調査の場で「本日だけ値引き」と言われても、その場では決めないことです。

正式な見積書・使用商品の品番・別途工事の一覧・追加費用が発生する条件がそろってから比べるのが鉄則です。

見積もりは無料の会社が多いものの、詳細な設計やプランには費用がかかる場合もあるので、依頼前に無料の範囲を確認しておくと安心です。(出典:ホームプロ

会社選びに迷ったら

自分で何社も探して連絡するのは大変です。
一括見積もりなら、条件を入力するだけで対応エリアの会社から無料で見積もりが届きます。
まずは気軽に比べるところから。

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それでは、ここまでを踏まえて、一括見積もりが向く人と向かない人を整理しておきましょう。

リフォーム一括見積もりが向く人・向かない人

ここまでを踏まえて、一括見積もりが向く人と向かない人を整理しておきます。自分がどちらかを確かめてみてください。

向いている初めてで会社の探し方が分からない/依頼先がまだ決まっていない/価格だけでなく提案も比較したい/浴室・キッチン・外壁塗装など一定規模の工事/自分で地元業者を探す時間がない
向いていないすでに信頼できる依頼先が決まっている/緊急の漏水・雨漏り/蛇口のパッキン交換などごく小さな修理/最安値だけを知りたい/数年先まで工事の予定がない

とくに、水漏れや雨漏りなど急ぎの工事は、一括見積もりより、管理会社やメーカーのサービス、近くの設備会社へ直接相談したほうが早いことが多いです。

反対に、初めての一定規模のリフォームで会社選びに迷うなら、候補を効率よく集める使い方に向いています。同じ条件で複数社を並べれば、相場も提案の違いも見えてきます。

まとめ|一括見積もりのデメリットは「使い方」で防げる

一括見積もりのデメリットは、その多くが事前の一手間で防げるものです。最後に要点をおさらいします。

・申し込み直後は営業の連絡が集中しやすい。連絡方法と時間帯を先に指定しておく
・紹介されるのは加盟店の範囲内。地域の全業者を網羅するわけではない
・各社が急ぐのは「早い者勝ち」の実務事情。丁寧な会社は利用者のペースを守る
・「相見積もりです」と正直に伝えてよい。業者が嫌がるのは不透明な比較のほう
・依頼は2〜3社に絞り、同じ条件をそろえて比べる。即決しない

一括見積もりは“最安値を探す道具”ではなく、“比べる候補を効率よく集める道具”ですよ。条件をそろえて比べれば、しっかり役に立ちます。

よくある質問にもお答えします。

Q. リフォーム一括見積もりのデメリットは何ですか?

A. 申し込み直後に営業の連絡が増えること、紹介が加盟店の範囲に限られることです。

ただ、連絡方法の指定や2〜3社に絞ることで抑えられます。本当に注意したいのは連絡の多さより、各社の見積もり条件をそろえて比べることです。

Q. 一括見積もりの営業電話は断れますか?

A. 断れます。契約義務のないサービスが多く、「今回は他社にお願いします。今後の連絡は不要です」と伝えれば十分です。

理由や依頼先の会社名まで詳しく説明する必要はありません。

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